「図書館奇譚」
図書館の地下に潜む奇妙な世界。
知識に満ちた脳を吸いたい老人。
羊男。
目が痛くなるほどの美少女。
ある日図書館を訪れた気弱な主人公は、図書館の地下の牢屋に閉じ込められ、本を完璧に暗記することを求められる。
羊男から「本を読んだら、脳を吸われちゃうよ。知識が詰まった脳は美味しいんだって」と 老人の企みを聞かせられる。
絶望する主人公の元に現れる、美しい少女。
果たして主人公は助かるのか。
シンプルながらも不思議で魅力的なシチュエーションに、わくわくします。
後書きによれば、改訂に改訂を重ねて本作はなんとヴァージョン4。
不可思議な世界観、完結しない雰囲気があり、改訂を重ねるのも分かる気がする。
オスマン・トルコの収税政策に関する本を読みたくなります。
もちろん羊男のできたてドーナツで小休憩をとりながら。
脳が狙われてなければ、二、三日収容されてみてもいいかな。
そういうセミナーがあれば参加したい。
なにせ本屋に泊まれる時代ですもんね。いつかできたりして。