「万能鑑定士Qの事件簿VII」
「プラダを来た悪魔」の万能鑑定士版。
映画を見たことがないと、あの世界観とオフィスの雰囲気は分かりづらいかも。
必須ではないですけど、観たほうが3倍は楽しめると思います。
以下、ネタバレです。
今回も水戸黄門のように楽しめました。
世の女性を国内外を問わずに魅了するファッション誌「イザベル」。
そのクリスマス限定特別号で、半ギレの女編集長(社長)から締め切りぎりぎりの無茶な修正要求に青ざめる第一秘書・園部遥菜。
…貴女が早く指摘すれば、無駄な人材も時間もコストも発生しないと思いますけどぉ、などとは思ってはいけない女王・城ケ崎七海が君臨する会社、ステファニー出版。
そこに登場する我らが莉子。
え、なんで莉子が編集社で働いているわけ???と疑問符で頭がいっぱいになったところで、マルサのため潜入捜査している事情が明かされるわけですが。
アルバイト、個人事業主の経験しかないのに、編集社に入って半日で完全以上にこなせるのか少し疑問です。
というか、マルサの代わりになぜ鑑定士が潜入捜査しなくてはいけないのか。
一応、角川書店で特訓を受けたみたいですが。
莉子が優秀とはいえ、角川書店で働く小笠原くんの現状を考えると溜息が出てくるのは私だけでしょうか。
GPS発信機付スーツケースが肝でした。
セキュリティ万全を詠うくせして、肝心のGPSが8時間しか持たないのってどうなんでしょう。
アタッシュケースが重くなろうが、バッテリーはせめて24時間は欲しいような。
そして、円満退職できていなさそうな会社なのに、従業員の皆様が薄々気付いている状態で誰も告発しない人がいないのは少し現実感がないですね。
機を見るに敏な方ぽい第一秘書の女の子ですら逃げ出していないので、それだけの魅力が女社長率いるファッション誌にあったということでしょうか。
ファッション誌を適当に眺める私には想像も付きません。
設定に少々難があるんじゃないか?と疑問を持ちながら、水戸黄門ばりに事件を解決する莉子ちゃんを楽しむシリーズなので、深く考えてはいけないのかもしれません。
珍しくも第一秘書、園部遥菜が莉子の周辺に残りました。
小笠原くんに肉食アタックを続けていて憎めなくて良いキャラですね。
角川書店でまた出てくるのでしょうか。気になるところです。