読書はしご

読書雑多文。

「たまさか人形それから」

たまさか人形堂、2作目。

続編なだけあって、人形と向き合った前作より後日談な印象が強い。
いや、今回向き合ったのは人形と人間の繋がりだろうか。
友達として可愛がる、大切に慈しむ、人形をつくる。
この本を読んでいると、浅はかなことに人形をいとおしくなる。
なんでもデジタルに気軽に、そんな時代の流れとは逆方向にあるような人形。
アナログで物質的で工業製品でも、人と同じく世界に一つしかない人形。
その妖しい魅力に嵌まってしまったら抜け出せそうにない。
あぁ、昔買ってもらったあやつり人形の赤い魔女。
どこにあるんだろう。


髪が伸びる市松人形の話は、最後のおばあちゃんの問いかけに涙しそうになった。
あと師村さんの悲願が達成されて良かった。
まだ天才肌の冨永くん、そして束前さんが残ってるということは三作目があるのかな?
次タイトルは「たまさか人形堂これから」と予想。
当たるかどうかは置いて、早く続きが読みたい!