読書はしご

読書雑多文。

「Another エピソードS」

続編ありがとうございます、綾辻先生。

Another エピソード S (単行本)

Another エピソード S (単行本)

前作同様メイちゃんが麗しい表紙で人前で読むのが憚られる表紙です。
メイちゃん神秘的で綺麗なんだけどね。

上下巻で疑心暗鬼と恐怖のるつぼに叩き落とされましたが、本作は一巻完結。
さくっと読めます。
ただ前作読んでないとさっぱり分かりません。注意。

内容も幽霊が出てきたりでホラーといえばホラーですけど、だいぶミステリー寄りで全く怖くなーい。
ホラー目当てで読むと肩透かし食らいます。
むしろ表紙のとおり、メイちゃん可愛いーミステリアスー♪目当てで読むのが正解。

なかなか面白い幽霊視点から書くじゃないの面白いなーと読んでたら、ぐるっとひっくり返されて面白い!!てなりました。

前作の夜見山同様の現象に巻き込まれて逃げた被害者のそれから…という本作で、夜見山の哀しさが胸に染みます。

思い出せないのさ。いったい誰がその人だったのか、どうしても。

せっかく逃げられたのに、心の空洞に囚われていたかと思うと、哀しくなります。


あと巻末の榊原君(なんもしてない。今回は女の子の家にいるだけ)、深泥丘奇談ぽくて笑えます。

元のAnotherが2009年に発刊されて、続編となる本作が2013年。
後書きによれば一応続編の構想がないわけでもないらしいし……来年ぐらいに続編が読みたいですね?