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読書はしご

読書雑多文。

「明治・金色キタン」

ファンタジー

 

明治・金色キタン

明治・金色キタン

 

なんとなく主要登場人物の正体が分かってすっきり回。

ネタバレです!!

 

えっーと、整理しよう。

滝さん→鬼神、仏を守護するもの

原田さん→鎌鼬

お高さん→山神、覚り(予言というか物事の先を伺える)ができる

赤手→元仏像。仏というか、仏像が付喪神的に進化して妖しに

百賢・みなも・みずは→水辺の妖怪。1巻がないので名前忘れました。

 

メインは以上。

百賢さんがあんまり妖ししていないのは、人間とのハーフだからかなって思ってます。じゃないと、1巻で長妹のみなもちゃんが何で死んだのって謎が残りますから。

お高さんも「人に混じって生きていくものもいる」、妖しの末裔と気付かず生きる者もいると描かれていますし。

人にも妖しにも、どちらにも適度に混じって生きているのかな。

 滝さんが鬼というのは、喧嘩早いので納得です。夜叉かなー阿修羅かなー。

そんな強そうな滝さんに「たぶん死なないから」って楽しそうに毒物を飲ませようとする原田さん。あなたのほうが鬼っぽいですよ。

 

で、短編要素の強かった前作と違って、本作は菜の花で栄えていたけど、江戸~明治に至るまでに廃仏毀釈で寺を壊しちゃった甫峠村の呪いを巡る話になってます。

正確には呪いじゃなかったわけですが。

赤手さんはじめ甫峠村の皆さんにとっては呪いみたいなものだったでしょう。

五之倉さん、阿住さんも結局、赤手さんと同じ元仏像の付喪神…なんですよね。

なぜ甫峠村の名家である阿住家の当主として君臨しているかわかりませんが、きっと廃仏毀釈が起こる前から付喪神としてうろちょろしてた結果、原田さんみたいに当主として入れ替わったのかもしれませんね。

守護すべき檀家の当主が不幸があって死んでしまったとか。

明らかにしてほしいですね、でも明らかになりそうにないですねー。

あと、布藤さんも甫峠村の関係者ですが、全然妖しとしては描かれていなくて、でも当然のように正体を明らかにして話していて、正直よく分かりません!

このシリーズはもやっとした謎が残り続けるので、スッキリ爽快な話が好きそうな人は嫌いだと思います。

しゃばけシリーズと違って、すごく人を選ぶわけですが、本文中にこうあります。

「あの……私は皆さんが、並とは違う方だという事を、とうに承知しています。なのに不思議でして。どうしていつもその話が出ると、誰がどういうお人なのか、はっきり言わないことが多いんでしょうか」

 (略)

「だってねぇ、花乃さん。人ならぬ者もまた、時に絡められる事が多いから」

「絡め取られる、ですか」

(略)もう、阿住は仏のなれの果てというより、人に近いのかもしれない。

「そうして本性を失い己を忘れ、人に交じっていく者も結構いるのよ。人並みになり、平穏に一生を終えるの。悪い死に方じゃないわ」

だから皆、声高に人ならぬ名を告げ、相手の本性を確かめたりしない。その内、自分もまた、時に絡め取られ、己を失っていくかもしれないと、承知しているからだ。