「18の奇妙な物語 街角の書店」

- 作者: フレドリック・ブラウン,シャーリイ・ジャクスン,中村融
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2015/05/29
- メディア: 文庫
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ハヤカワミステリマガジンのノリで選ばれた「奇妙な味」の短編18篇。
編者の中村融氏のコメントが秀逸。
巻末の作品紹介されている「時の娘」等も借りたくなりました。
まずは太っちょ礼賛の「肥満翼賛倶楽部」でなんだこりゃと思いながらも、「ディケンズを愛した男」で絶望に囚われ、「お告げ」でにっこりしたら、読者はもう本書の虜。
一番は爆笑した「M街七番地の出来事」に。
タイトルから恐ろしい殺人事件かと思ったら、ガム。
男の子がガムを噛み続けて生まれたものに爆笑。
捨てたガムは噛みたくないなぁ。
あと「旅の途中」は是非映像化して欲しい。首が体を求めて、孤軍奮闘するなんていったい誰が思い付くと言うの?
本書は「奇妙な味」というテーマで選ばれた短編集。
江戸川乱歩が造語し、そこから「読後に論理では割りきれない余韻を残す、ミステリともSFとも幻想怪奇小説ともつかない作品」という意味に発展した作風を示す言葉。
確かになんとも言いがたい作品が多い。
「姉の夫」はホラーだけど、切なくて良い。
「ナックルズ」は嘘から真の都市伝説。サンタクロースの対抗軸がいたら?
「試金石」すべすべした石、怖い。店主は悪徳商人め。
「アダム氏の邪悪の園」男性じゃなくても映像化して欲しい。
巻末のあとがきも、編者がどういう意図で(もちろん奇妙な味を追及して)、どういう更正にしたかったかが語られていて楽しい。