読書はしご

読書雑多文。

「悪魔の舌」@青空文庫

 

悪魔の舌 (青空文庫POD(ポケット版))

悪魔の舌 (青空文庫POD(ポケット版))

 

 すっごい気持ち悪いし、猟奇的なので、人には薦めません。

ただ、異常なものに向かう食欲と狂気が導く悲劇的な結末が凄い。

 怖れず読み進めるだけのすごい狂気を感じます。

 

人と同じものが美味しくない、変なものを食べないと満足できない。

最近だと東京喰種ぽいかなぁ。

悪魔の舌はもっと悪食ですけどね。

土壁、虫、腐った野菜…うぅ想像するだけで吐きそう。

 

自分はどこまで美味しく食べられるのか、食べて良いのか。

遂に一線を越えて、最後に自分が食べてしまったもの。

その正体を知った時、彼の心境は。

結末はまさしく悲劇。

もし彼が穏やかな人生であれば、この悲劇は避けられたのか。

猟奇的な一作ですが、寂寥感を感じる作品でした。