「わたしの好きなクリスマスの絵」
イタリアの老美術家フェデリコ・ゼーリが選ぶクリスマスの絵。
選ぶというか、全てキリスト降誕図です。
世界各地のキリスト降誕図をローマから近代までを解説されています。
ひとつのテーマの絵だけを集める本というのは、なかなか珍しく、その道の老美術家の解釈も楽しめるとはなかなか贅沢な一冊。
私が最も惹かれたのは、コッレッジョの「キリスト降誕(聖夜)」。
ひたすらキリスト降誕図を眺めて飽きてきた頃に、これでもかというほど光輝く幼子イエス。
その荘厳さがまぶしいばかりで、本当に素晴らしい作品です。
他の作品とは一線を画す、素晴らしい作品だと思います。
以降この着想は繰り返し他の作品に流用されるも、成功を収めたのはこの一枚のみと断ぜられるのも納得の1枚。
この絵を忘却することは難しい、これからクリスマスの時期が来る度に思い出すでしょう。