読書はしご

読書雑多文。

「万能鑑定士Qの事件簿III」

 

 3冊目だけど、1作目の話が上下巻だったので、実質2作目。

こっちが先のほうが良かったんじゃないかな、と思える事件の小ささよ。

本作が先でも良かった気がするけど、戦略的にはインフラのほうが話題性あるしいいのかな。

別シリーズの主人公が出てきたりしてファン向けで良。

同じ世界を共有しているのは好きです。

ファンとしても親しんでいたキャラが出てくるのって、嬉しいですよねー。

ま、その前作知らんけど。気が向いたら読もう。

 

今回の謎の中心人物が誰とは言わないけど、某アーティストを彷彿とさせすぎていて、オリジナリティないのかと思ってマイナス。

更に青春時代の音楽を楽しむ人を「もう今は時代遅れじゃん。だっさ」みたいな雰囲気で包み込まれて、中年の心を刺し殺すのでマイナス。

え、作者だって結構若くないよね?

登場人物だってそんなに若くないし。莉子が思うならまだしも、ですよ。

誰だって10~20代のころが人生で一番音楽にのめり込むし、思い出補正かかるもんじゃないかなぁ。

 

ただ、こいつどうしようもないなクズだわーと思っていた西園寺氏を最後まで見捨てずに、殺される可能性だってゼロじゃないのに、最後まで付き合ってあげる主人公。

ストーリーがどうってことじゃなく、「本当にいい子だなー」と小笠原君状態になったので、作者にしてやられた感があります。

面白さで言うと★★★☆☆ぐらいなんですけど、次回作が楽しみなシリーズだなぁ。