「万能鑑定士Qの事件簿III」
万能鑑定士Qの事件簿 III<「万能鑑定士Q」シリーズ> (角川文庫)
- 作者: 松岡圭祐
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2012/09/01
- メディア: Kindle版
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3冊目だけど、1作目の話が上下巻だったので、実質2作目。
こっちが先のほうが良かったんじゃないかな、と思える事件の小ささよ。
本作が先でも良かった気がするけど、戦略的にはインフラのほうが話題性あるしいいのかな。
別シリーズの主人公が出てきたりしてファン向けで良。
同じ世界を共有しているのは好きです。
ファンとしても親しんでいたキャラが出てくるのって、嬉しいですよねー。
ま、その前作知らんけど。気が向いたら読もう。
今回の謎の中心人物が誰とは言わないけど、某アーティストを彷彿とさせすぎていて、オリジナリティないのかと思ってマイナス。
更に青春時代の音楽を楽しむ人を「もう今は時代遅れじゃん。だっさ」みたいな雰囲気で包み込まれて、中年の心を刺し殺すのでマイナス。
え、作者だって結構若くないよね?
登場人物だってそんなに若くないし。莉子が思うならまだしも、ですよ。
誰だって10~20代のころが人生で一番音楽にのめり込むし、思い出補正かかるもんじゃないかなぁ。
ただ、こいつどうしようもないなクズだわーと思っていた西園寺氏を最後まで見捨てずに、殺される可能性だってゼロじゃないのに、最後まで付き合ってあげる主人公。
ストーリーがどうってことじゃなく、「本当にいい子だなー」と小笠原君状態になったので、作者にしてやられた感があります。
面白さで言うと★★★☆☆ぐらいなんですけど、次回作が楽しみなシリーズだなぁ。